将来の最適な電源構成を模索する目的で開かれている政府の意見聴取会で、意見を発表した中に電力会社の社員がいることがわかり、「やらせ」との批判が出て、結局、電力会社や関連会社の社員による意見表明を認めない方針を決めてしまった。
自ら職業(電力会社社員)を名乗ってから個人の意見、あるいは職業人としての意見を表明したのが、どうして「やらせ」呼ばわりされなければいけないのか。原発に代わって自然エネルギーの開発・利用をもっと推進すべきという意見があってもいいし、逆に現状では経済性、安定性の観点から原発に代わるエネルギー源はまだないという観点から、しばらくは現状程度の原発に依存せざるを得ないという意見が出てもいい。多様な意見をたたかわせたり、いろいろなシミュレーション、想定、エネルギーとわれわれの生活スタイルといった問題を、みんなで考えていくのでなければ、こんな意見聴取会、何の意味もないではないか。それとも、意見聴取会とは名ばかり、最初から「脱原発」という結論ありき、「脱原発」という一方向へ強引に持っていくためのアリバイ工作として、開いているのか。
なんだか、脱原発ファッショみたいな雰囲気になってきた。