【本埜村】
合併に向けて着実かつ俊敏な歩み 
11月23日に議会選挙/12月27日村長解職投票 
 月刊 千葉ニュータウン2009年11月14日付

11月23日に議会選挙

 小川利彦本埜村長が、最後のなりふり構わぬ抵抗(合併準備サボタージュ)を試みる中、合併および村政正常化に向けての歩みは、着実に進んでいる。

 10月9日議会で村長不信任決議が可決された10日後、村長が議会を解散したため、11月23日に改めて村議会議員の選挙が実施される。5日に開催された立候補予定者説明会には13名が参加した。選挙は、11月17日現在の有権者数を基に実施され、19日からは期日前投票も受けつけられる。

 本紙では、説明会に参加した人を対象に、緊急にアンケート調査を実施した。結果は、次項のとおりだが、回答を寄せてきた候補者については、1人を除き、3市村合併にも、村長不信任にも極めて明確に「賛成」と答えている。

 一方、今回のように争点がはっきりと絞り込まれている選挙で、立候補予定者の一部がまるで申し合わせたかのように=u無回答」で通してきたのは、どういうつもりなのか。むろん、答えるも拒否するも自由ではあるが、ふつう選挙を前にした候補者は、少しでも有権者に自分の主張を訴える機会をもとうとして、多忙をきわめる中で、回答を寄せてくるものである。

 長いこと報道という仕事に関わっているが、この種のアンケートで何人もの立候補予定者から「無回答」という回答を得るのは、これが初めてである。合併および村長不信任という、現下の村政上最大の論点について、まだ是非を決めかねているのか(なのに、立候補しようというのか)。それとも、単に(気分の問題として)答えたくなかったのか、あるいはいまだ立候補自体を決めかねているのか。

 これら「無回答」の立候補予定者たちは、有権者から「本気度」を疑われてもしかたないのではないか。

本埜村議選立候補予定者(説明会出席者)へのアンケート結果 
〈注〉
1.候補者名(前職・元職・新人の別、党派、在住地区)
2. 質問項目は、@印西市・印旛村・本埜村の合併について(賛成・反対またその理由)、A新しく構成される議会で予想される「村長不信任」決議に対する態度(賛成・反対またその理由)、Bその他、この間の本埜村政、議会の動き等についての意見。 
(敬称略、説明会名簿掲載順)
◇織原 拯(前・無・小林) 無回答

◇青山幸紀(前・無・中田切)
@賛成 初志貫徹。自分は合併成就のために議員になったと自覚している。そのためには同志と協力して、最大限の努力をしたい。
A賛成 地域住民の幸せな未来を守るためであり、自分の信念である。
B 本埜村行政は現在異常事態であり、正常化させるため、今度当選される議員は各々信念をもって行動すべきである。同志が全員当選されることを望むものです。村行政を小川一族に私物化させないため、最大の努力をしたい。同志とともに。

◇小玉 眞(元・無・滝野) 無回答

◇大浦 正(新・共産党・滝野)
@反対 住民に中身を十分知らせないままの「合併」ごりおしは大問題です。都市計画税がかかるようになり、住民健診有料化など先々が心配。
A反対 合併問題で混乱をまねいてはいるが、福祉政策などで村民に具体的被害をあたえているわけではない。

◇小川利彦(前・無・笠神) 無回答

◇菅原 巌(前・無・滝野)
@賛成 今回の合併が小さな自治体にとって不利にならない様、積極的に主張していきたい。牧の原駅圏が新市の中心部に位置することから将来的に行政機関、特に福祉関係の諸施設の誘致、新設に努めたい。
A賛成 住民の合併への期待はアンケートから始まり、村長選、村議選とも全員が成就を公約としてきた熱い流れがある。直近の賛成署名も有権者の70%の高い支持を得た。村長はこういった流れも、住民の意向も全く評価せず。議員による議会招集も受けつけぬ。公約無視、民意無視、法令無視、代議制否定の村長は即刻離職すべきである。

◇小川喜美子(新・無・笠神) 無回答

◇吉本幸弘(前・無・滝野)
@賛成 地方分権が進むなか、時代にあった自治体は如何にしても一定の規模のものでなければ発展が望めないと考える。夢と希望の持てる自治体建設に向け全力を傾注します。
A賛成 不信任の動議を提出した議員の一人として、再度、不信任案可決に全力を投入します。
B 横暴な首長の出現により、私の目指した「住むことに喜びと誇りの持てる村政」が実現できなかったことを残念に思います。

◇岩井義夫(前・無・荒野)
@賛成 当選後は、同志を募り、本埜村としての方向性を内外にはっきりさせる勉強会チーム・政策集団を作り、合併して良かったと言える街づくりに取り組みます。
A賛成 私は不信任の提出者であり、村長が議会を解散したということは、我々議員に住民に信を問えということなので、再選させていただいたら当然、もう一度同志を募り、不信任決議の提出者となり、村長の解職に尽力します。
B 今回の事態については、喩える言葉がない。村長に振り回された感もあるが、いずれにしても村内外に多大な不信感を抱かせてしまったことは、前議員の一人として反省しなければならない。新村長のもとで3月23日に合併を成就させて村民に安心していただくことが一番だと思います。小川村長がまた自治法を無視して、初議会を招集しない事を危惧します。

◇近藤瑞枝(新・無・滝野)
@賛成 住民の多数意思である事が明らかであるから。村長不信任可決後、職務代理に県への申請を強く要求する。
A賛成 合併実現のためには、村長交代が不可欠だから。
B 合併が既に整っていたはずのチャンスが、この1年余りの間に何度もあった。まず、昨年6月議会で村長辞職勧告が可決された時、また第1回合併懇談会で村長の真意が明らかになった後の3月議会。今年の6月議会で合併推進署名に対する村長の考え方がわかった時。ここまで村政が乱れたことは、一部の前議員に非常に重い責任がある。

◇山下兼男(前・無・滝野)
@賛成 本埜村の将来を考え、終始一貫合併成立をめざしてきた。村長の姿勢が問題であり、当面、村長対応活動を行う。
A賛成 合併成立には現村長では期待できない。不信任可決の場合、合併に適任の村長選出に努力したい。

◇山本 清(新・無・滝野)
@賛成 9月に1市2村の議会で決定した合併について、3首長の中で唯一、合併申請を拒んでいる本埜村長と対決する。また、合併は自己目的ではない。滝野循環バス復活など、合併の「果実」獲得という結果が不可欠。
A賛成 本埜村長不信任は当然。合併公約違反だけでも十分に不信任に値するのに、議会の動きは鈍かった。昨年の12月以来、議会は3度の定例議会で不信任をせず、村長となれ合い、リコールが必要となってしまった。
B 今回の村議選の争点は、合併の是非とともに世代交代だ。本埜村長は、当然のことのように合併公約の破棄、議会閉鎖、合併申請拒否、という違法を繰り返してきた。議会は、「密室」の中で村長と取引をし、押さえ込まれてきた。「議会は全員、合併賛成」というのは空虚なスローガンに過ぎない。不透明な本埜村政の象徴が、本埜村議会全員協議会の非公開である。私が当選したら、まず全員協議会の住民への公開を強く議長に要求する。

◇大塚輝男(前・無・長門屋)
@賛成 合併は多くの本埜村民の悲願であり、しかも合併協議も全て終えた。粛々と合併成就をめざすべし。
A賛成 小川村長には降りていただくしかないと考えて、10月9日の議会で不信任決議に立ち上がった。その姿勢に一切揺るぎはない。
B 自分の身内(夫人)を議員に出馬させ、行政と立法を牛耳ろうといわんばかりの村長のやり方を、村民としてこれ以上許すわけにいかない。
 

12月27日(日)村長解職投票 
 小川利彦本埜村長の解職の是非を問う住民投票が12月27日(日)に実施されることが決まった。

 村長のリコールを求める署名を審査していた本埜村選挙管理委員会は、11月6日すべての審査を終了し、3285名の署名を有効と確認した。これを受けて、リコールを求める住民代表らは、直ちに「長の解職の請求」手続をとった。法律では、この手続きから60日以内(1月4日まで)に解職投票が行われることが決まっており、選管で検討した結果、12月27日の投票が決定されたもの。12月8日から期日前投票もできるようになる。

 小川利彦本埜村長の解職を求める署名は、9月7日から始まり、規定である有権者の3分の1をゆうに越える3440人の署名が集まった。このうち、選管では3293人の署名が有効と発表したが、これに対して小川村長が「解職請求書の趣旨に虚偽事実が記載されている」などとして、集まった「すべての署名を無効とすべき」などと、異議を申し立てていた。

 異議申し立てを受けての選管での審査で、無効とされたのはわずかに8名分(うち、1名は本人が取り消し、7名は村長の異議が認められた)だった。署名簿を提出した住民代表の側は、一連の手続きに要する時間を早めるため、村長の異議申し立てに対する抗告をせず、選管の決定を受けて直ちに「長の解職の請求」を行ったため、年内の解職投票が実現した。

 解職投票では、有効票の過半が村長解職に賛成すれば、その場で村長が失職するが、9月に実施された先の署名でも、有権者の過半数がリコールを求めており、本年仕事納めの前日をもって小川村長が職を解かれ、職権濫用や公約違反や地方自治法第101条違反等々を、やろうにもできなくなるのは確実視される。
 

合併非協力続ける小川村長 
 
小川利彦本埜村長が合併準備作業遂行の「義務」を果たしていない状況について記者団に説明する(左から)山ア山洋印西市長、佐藤榮一印旛村長。(10月27日印西市役所内で)
 山ア山洋印西市長、佐藤榮一印旛村長は10月27日共同で記者会見し、先に小川本埜村長に対して@速やかに県知事への申請を行うこと、A新市新年度予算、合併準備のための補正予算調製作業に協力すること、B合併準備事務を進めることを文書で要請したが、小川村長からは「村内の政治状況等を理由に、知事への申請はしない、予算をはじめとする合併の準備にも協力しない」と、口頭で話があったことを明らかにした。

 印西市、印旛村は、自治体としての意思決定(議決)に従って申請をすることは、法律上の義務であるとして、小川村長にその義務を果たすよう引き続き働きかけていくとともに、環境が整い次第、知事への申請をする方針で臨む。

 議会での不信任、住民によるリコール手続きの着実な進展により、小川村長の失職はすでに時間の問題となっており、2面でふれるように、現在の「合併妨害・ボイコット」状態は違法であるとして、小川氏個人の責任追及の動きも出てきている。