北総線のこれからは?

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Message#89 2011年3月8日(火)23時11分
From: 野生の風さん
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○民鉄線方式で鉄道を建設した鉄道事業者の現状A
 
前出の会計検査院の検査報告で民鉄線の建設のしくみが次のように記述されています。

「収支見込みは、通常、鉄道施設の譲渡代金及び借入金に係る金利負担が多額に上ることから、開業当初は運賃収入でこれらの資金を返済することができず、損失を計上するものとなっている。そして、乗客の増加及び運賃の値上げによる収入の増加と、譲渡代金の償還による利払いの減少、減価償却費の減少等により収支が改善し、開業後20年から30年程度で累積ベースの損益及び資金収支が黒字に転換するものとなっている。」

 しかし、不要な駅の建設によるコスト増や鉄道事業者の作為もしくは無作為で生じた損失まで利用者が負担することには同意できないと思います。鉄道開業後は「累積ベースの損益及び資金収支」を考えるときにこうした損失や資金の流出は累積ベースからその分を除外して考えられるべきです。

 そうでないとこの鉄道建設のしくみは、鉄道事業者のすべての損失補てんを正当化し、経営努力の放棄を招き、結果、鉄道事業者がモラルハザードに陥る危険性があると思います。鉄道事業者の自己責任を明確にすべきだと思います。

 京成の事業運営は、子会社の千葉ニュータウン鉄道の運営方法、不透明な線路使用料の設定、成田新高速鉄道開業による北総鉄道との運賃収入の配分等々、きわめて問題が多いと思います。こうしたスキーム(しくみ)から生じた北総鉄道の損失は、累積ベースの損益や資金収支から除外されるべきです。

 忌憚のない意見として言うなら、株主が責任を負うべきです。株主である国や県は、株主として北総鉄道の経営をきちんと監視をしているようには思えません。国や県が株主責任を果たさないなら株主代表訴訟を自治体が起こさざるを得ないと思います。

 京成の花田社長は運賃申請の公述で成田新高速鉄道について「新造車両の導入をはじめとする設備投資や鉄道施設保有事業者に対する線路使用料の支払等、多額の費用が発生いたします。これらの費用につきましては、受益者負担の観点から、成田空港線を利用するお客様にご負担いただくことで既存線のみを利用するお客様との公平性を確保したいと考えております。」と述べております。

 また、「成田空港線の収支は開業後14年目で単年度黒字となり、開業後36年目で累積損失が解消できる見込み」と述べております。
 
 成田新高速鉄道は、民鉄線方式で建設されたものではありません。民鉄線方式よりも圧倒的に有利な建設方式で建設されています。正直、つくばエキスプレス線の建設より有利だと思います。つくばエキスプレス線は資金の80%が無利子借入金で賄われています。金利負担は軽微ですが、巨額の元本の返済をしなければなりません。費用面でも莫大な減価償却費の負担があります。

 一方、成田新高速鉄道は建設費の大半が補助金(政府及び地方公共団体)、出資金・負担金(公団及び地方公共団体等)で賄われ(ここで言う公団とは現在の国策特殊法人である成田国際空港鰍フこと、100%国の出資)、総投資予定額982億円の9割以上が公的資金であり、不足分に借入金が使われているだけです。

 京成の鉄道施設の建設資金負担は12億円の出資だけです。上下分離方式ですから鉄道施設に関する京成の費用負担は線路使用料だけです。線路使用料の設定も原価回収主義でなく、京成の受益(収益)に応じた負担額になっていることはないでしょうか?

前回の投稿で取り上げた会計検査院の記述の中で民鉄線方式で建設された鉄道について
「新線建設の場合は既存路線の収益を充当することが可能であることから、現在まで問題が生じていない。」とあります。京成は、成田新高速鉄道の鉄道施設建設資金の負担がないだけでなく、既存路線の収益もあります。成田新高速鉄道の収益は、既存線の収益を加味して考えられるべきであり、運賃設定に反映されるべきではないでしょうか。

 もし、競合するJRの収益に対する影響を考慮する必要があるならば上野から成田空港までのトータルの運賃を変えずに異常に安い印旛日本医大から成田空港までの設定運賃を変え、初乗り運賃や短距離運賃を下げるべきです。成田空港に行く人が途中で乗り換える可能性は低いと思いますので空港利用者の運賃収入が大きく減ることはないのではないでしょうか。逆に短距離運賃が下がれば北総線沿線の住民が成田方面に行くのに利用する可能性があります。沿線全体の利用者の増加が期待できます。

 運行にかかる多額の費用については「受益者負担の観点から、成田空港線を利用するお客様にご負担いただくことで既存線のみを利用するお客様との公平性を確保したい」という京成の花田社長の言葉は守られているのでしょうか。それとも印旛日本医大までは同じ運賃体系だから公平だと言うことでしょうか。

 運賃収入の配分は、収入の配分ではなく、顧客横取りシステムではないかと思えてしまいます。上期の決算報告を見ると定期券利用者の定期代収入も収入配分しているように思えますが、定期を買って成田空港に行く利用者がどれだけいるのでしょうか。通勤・通学利用者で成田空港までの定期券を持っている人が何人いるのでしょうか。成田空港から定期で乗ってくる利用者はほとんどいないのではないでしょうか。であれば、定期券利用者の大半は北総線の本来顧客ではないでしょうか。

  収入配分はその管理コストの負担も大きいのではないでしょうか。プログラムの開発も相当かかったのではないのでしょうか。要は北総鉄道の運賃を下げたくなかったからこんなに複雑で手間のかかるしくみを導入したのではないでしょうか。
 
 高砂から成田空港まで950円、印旛日本医大までが780円。成田空港から印旛日本医大までは680円。空港方面行きの運賃収入の82%が印旛日本医大までの収入です。北総線の運賃体系を採用したために下りでは印旛日本医大から成田空港まで170円しか稼げませんから、もし収入配分をしなかった場合、アクセス特急から得られる運賃収入の多くが北総鉄道に帰属することになったでしょう。

 採算性の観点とLCC利用者の取り込みのために、スカイライナーの他にアクセス特急を走らせて、その収入確保のために収入配分を導入したのではないでしょうか。決して、既存線のみを利用する客の利便性にも配慮してアクセス特急を走らせているわではないと思います。英語・韓国語・中国語で表示される車内の電子掲示板を見ると海外旅行者の客寄せシステムのように思えます。少なくとも北総線の本来顧客の運賃収入まで配分されているならばその分は返してもらわねばなりません。

 しかし、ややこしいのは収入配分の有無にかかわらず、小室から印旛日本医大までの運賃収入は千葉ニュータウン鉄道に全額が線路使用料として支払われていることです。そして、千葉ニュータウン鉄道は実質的には京成ですから、結局、その収入は京成に帰属することになります。

 北総線の運賃値下げのためには京成グループの不透明な取引の実態にメスを入れて、現在の不公正かつ不平等なスキーム(しくみ)を変えることが前提になります。この件については後日さらに言及したいと思います。

 表題のテーマからすると脱線気味ですが、大切なことは何回でも書くつもりです。私の言っている意味が今、分からない方もいらっしゃると思いますが、何回か同じことを読んでいただくうちに問題の所在が分かっていただけるものと思います。
 
 鉄道・運輸機構の債券内容説明書の中の「民鉄線事業に関する償還条件の変更等について」という項目で民鉄線方式で鉄道を建設した6鉄道事業者について情報開示しています。

 次回はこの6事業者の現状について調べた情報について投稿したい思います。

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