川柳:北総線

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Message#48 2011年2月27日(日)21時56分
From: 野生の風さん
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いつまでも 待つと思うな 限度ある

Message#47 2011年2月19日(土)23時59分
From: 野生の風さん
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(空想その3)のつづきA

 「鉄道事業支援・駅前活性化のための固定資産税減免に係る特別措置法」とは本当に長ったらしい名前だ。役人が作る法律は、いつも長ったらしく、いかめしい名前になるのがこの惑星の常だ。

 しかし、この法律で鉄道沿線の経済が活性化されたのも事実だ。この法律は、それまでの民小党の与党政権が解散し、民小党と地民党の若手によって創られた民民党が解散総選挙で過半数を握ったことで実現したものだ。党首は小泉信次太郎だ。二世議員ながらしがらみに囚われない言動が国民の支持を受けて民民党の初代党首となった。そして、その地域経済活性化策として「鉄道事業支援・駅前活性化のための固定資産税減免に係る特別措置法」が作られた。

 この法律により駅前の開発が急速に進んだ。しかし、購太はこの政策がこれ程の効果があるとは正直思っていなかった。制度の仕組みはこうだ。

・ 鉄道事業者は国の承認を受けて優先株を発行し、調達した資金はすべて鉄面機構からの債務の返済に充てられる。

・ 投資家は、優先株の保有期間中沿線駅から半径1キロ以内に新規に建設した建物の固定資産税が優先株の額面投資額の10%限度で10年間免除され、さらに経過措置として5年間50%の減免措置の適用を受けることができる。

・ 鉄道事業者は15年後に10年間かけて額面で優先株を均等償還する。

・ 投資家は優先株を5間保有すれば、その後5年間「償還リスク調整引当金」の計上が認められる。額面投資額の5%限度で5年間で最大25%の引当が可能となる。投資家は国への届出だけで自由に売買できる。5年経過後であれば、引当金の戻し入れで額面以下で売買しても損失を出さないことができる。これにより売却が容易になり、資金の固定化のリスクから解放される一方、購入者は償還時に償還利益を得ることができる。

 税制ひとつで随分と変わるものだと購太は思う。運賃の値下げと減税策で盛田新高速鉄道沿線は大きく変わった。

 運賃の値下げは、市民グループの活動が大きく貢献した。もっとも効果的だったのは北亀鉄道に対して起こした株主代表訴訟だ。株主代表訴訟の提起により事態は急展開した。北亀鉄道の株主である紅無市(あかくねぇし)では市長のリコールにより市長選と統一地方選が同時実施された。選挙戦では市民グループが「安心マーク」運動を展開し、これが選挙の投票に大きな影響を与えた。

 「安心マーク」運動は実にシンプルな運動だ。北亀鉄道に対する株主代表訴訟に賛成か、反対か候補者に確認し、賛成候補者を市民グループが推薦するというものだ。候補者は自分のチラシに市民グループの支持を受けていることを示す安心マークを表示することができる。安心マークの表示は株主代表訴訟の賛否以外は問わず、所属も問わない。候補者は、株主代表訴訟の賛否以外は自由に個別の主張をすることができるというものだ。

 選挙後、株主代表訴訟が提起されたが、直ぐに和解が成立し、これに合わせて盛田新高速鉄道の運賃問題に関する訴訟についても国から和解案が提示され、値下げ問題は決着した。

 小亀鉄道の車両以外の鉄道資産は、盛田高速鉄道アクセスに売却された。車両は北亀鉄道に売却された。購入資金は国、県が盛田高速鉄道アクセスに無利子融資を行い、その資金が充当された。無利子融資は一定期間元本の返済が据え置かれた後、北亀鉄道と大亀電鉄から払われる小亀鉄道区間の線路使用料が充てられていく予定だ。また、売却による小亀鉄道の清算に伴う損失は大亀電鉄、国、県の責任で処理された。北亀鉄道の車両購入資金は大亀電鉄に預託されていた消費寄託金の一部が充てられた。

 これは、昔、購太が提案した公団線を小亀鉄道ではなく、盛田高速鉄道アクセスに売却するという案そのものだ。紆余曲折はあったが、自分のプランが実現したことに考え深いものがあった。

 一方、北亀鉄道は優先株の発行により200億円の資金が入り、この資金は全額が鉄面機構からの債務の返済に充てられた。また、国に対する行政訴訟の和解により同一路線の事業者の公正な取引の確保を目的とした鉄道事業法の法改正が行われ、同一路線について人的、資本的に密接な関係にある鉄道事業者間の出資と役員の比率に規制がかけられた。これにより北亀鉄道の出資比率は、国と県からの無利息融資100億円が株式化されたことで大幅に下がり、出資比率規制を超える残りの大亀電鉄の持分は、比率改善猶予期間内に県と自治体で買い取り、役員も出資比率に合わせて半減された。

 高石駅から中室駅までの区間について大亀電鉄は北亀鉄道の駅に止まらないノンストップライナーの線路使用料を北亀鉄道に支払い、北亀鉄道の駅に停車する特急については中室駅までの運賃収入を北亀鉄道に支払い、北亀鉄道は車両費としてその経費を大亀鉄道に払い戻す方式に変更された。小亀鉄道から盛田高速鉄道アクセスに売却された区間(中室駅から印葉二本医大駅まで)については北亀鉄道、大亀電鉄それぞれが使用条件に見合った線路使用料を盛田高速鉄道アクセスに払うことになった。大亀電鉄も子会社の小亀鉄道の鉄道資産の売却と出資規制による北亀鉄道の一部持分の売却により投下資金が早期に回収され、投資リスクが大幅に軽減された。

 こうした一連の処理により運賃の値下げが段階的に実施され、利用者が短期間で倍増したことで運賃が大幅に下がることになった。沿線人口が増えただけでなく、接続する他社線の利用者も増えるという好循環が地域の活性化につながった。

 購太は電車の止まる振動で目が覚めて慌ててホームに降り、自動販売機で缶コーヒーを購入した。飲みながら眠い目をこすり上げた。しかし同じ様なろくでもない星が他にあることなど知る由もない。

おしまい

Message#46 2011年2月1日(火)23時42分
From: 野生の風さん
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(空想その3)のつづき

 平日の昼下がりなのに座席に空席はない。昔なら日中の普通電車だと1車両に数名ということも珍しくなかった。値段が下がるとこんなに変わるのだ。人間(宇宙人?)とは現金なものだ。

 つり革に摑まりながらスマートフォンで読書をしていて前に座っている二人の女性の話が耳に入ってきた。

 「駅前にある保育園の送迎ステーションを利用しているそうね。」

 「そう、便利よ。もしこのサービスがなかったら仕事に復帰できなかったわ。今日は実家の母にこどもを預けてきたからこうやってのんちゃんとショッピングに出掛けられるけどね。普段は朝、主人とこども3人で家を出て駅前の送迎ステーションにこどもを預けて夫婦で電車通勤よ。」

 「送迎ステーションは北亀鉄道の各駅の駅前にあるんでしょ。便利ね。」

 「いままで高い運賃を払ってきたんだからそのご褒美じゃないかしら。運賃の値下げとこのサービスの効果で若いカップルが急激に増えて、市では保育園の増設に大変らしいけどね。」

 「正直、運賃の値下げ前はえっちゃんに招かれてもこうやって遊びに来たかわからないわ。値下げ前なら私の住んでいるところからここまで片道運賃だけで1,000円以上かかったでしょ。会うにしてもどこか都心で待ち合わせだったと思うわ。今は半値ですものね。環境もいいしね。」

 「母が運賃が下がって景色まできれいに見えてくるから不思議だよって言っていたわ。母は専業主婦だったから会社支給の定期もないのでここに越して来てから電車に乗った記憶がないと言っていたわ。運賃が下がってときどき電車を使うようになって電車からの風景が新鮮みたい。」

 電車が停車して車両の前方の年配の男性が席を立ち、購太はそこまで移動して腰掛けた。運賃の値下げは沿線住民の生活を大きく変えていた。そのことを購太は日々感じていた。

 変わったのは電車の運賃と高速バスの運行だけではない。コミュニティバスの路線も大きく見直され、通勤、通学の足はて鉄道と高速バスが担うことになり、コミュニティバスは幹線である鉄道や高速バスを毛細血管のようにきめ細かく結ぶ地域の足として活躍している。使われているバスは小型の電気自動車だ。

 もうひとつ大きく進んだのが沿線の駅前開発だ。最大の目玉は盛田湯川駅の大規模開発だ。KR盛田線と盛田空港線の乗換駅として駅ビルが建設された。駅ビルは羽根田空港対策の狙いがあり、様々な工夫が凝らされている。県内の格式のある有名店舗が入り、海外からの旅行客からも人気だ。海外旅行者だけでなく、週末には沿線住民も家族連れで集まって来る。

 駅前にはホテル、ミニディズニー、複合スポーツセンター、アウトレット等々があるが、駅の反対側は昔風のアーケードで覆われた商店街が創られ、その先は緑に囲まれ参道のような遊歩道が続き、行き止まりには広大な公園が広がっている。公園の中には庭園と大きな池があり、散策するのに気持ちがよく、購太は夫婦でよく訪れる。以前は都心方面に電車で出掛けることはあっても盛田空港行きの下り電車に乗ることはまずなかった。

 ニュータウン地区だけでなく新亀が谷駅から先の都心よりの地区も北亀鉄道の高額運賃で敬遠されて売れ残っていた分譲地や保留地があっという間に売れてしまったのには購太も驚いている。運賃が下がったことによりその利便性が再評価されたためだ。

 しかし、駅前の再開発がこれだけ進んだのは運賃の値下げだけが理由ではない。例の「鉄道事業支援・駅前活性化のための固定資産税減免に係る特別措置法」の施行がある。この長ったらしい名前の法律は鉄面機構への債務の返済に苦しむ鉄道事業者を救済するために作られたものである。

つづく

Message#45 2011年1月31日(月)23時22分
From: 野生の風さん
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(空想その3)

 ○新しい未来

 平日の昼下がりの高速バスのバス停には老夫婦や妊婦、幼いこどもの手を握った主婦たち十数名がバスの来るのを待っていた。鉄道の改札は平日の昼下がりなのに賑わいがある。PASMOで改札を通り抜けながら購太は変わったなぁと思った。

 ホームに降りると反対側の盛田空港方面のホームには旅行カバンを持った明らかに海外旅行に出掛けるらしい人々がベンチに座ったり、カバンを転がしながらホームでうごめいている。

 高速バスは鉄道路線と平行して走り、駅から駅を循環して運行されている。鉄道があるのにわざわざその線路に平行してバスを運行する必要があるのかと事業開始前には疑問の声を挙げる人々がいた。しかし、バス運賃は距離に関係なく一律150円であり、駅の階段の上り下りが困難な老人や幼児を抱える主婦たちには好評で、フルタイムでないパートやアルバイトで働く人達の利用者も多い。

 駅間を結ぶ高速バスの運行は、高額運賃で全国に知られた北亀鉄道の運賃の画期的とも言える大幅値下げと共に実現したものだ。それまで北亀鉄道はニュータウン内の唯一とも言える公共交通機関であった。無論、路線バスもあったが、運行本数、路線が圧倒的に少なく、日常の足としてはほとんど役に立たないものであった。しかも、利用率の悪い路線はある日突然廃止されてしまう。

 従来のバス路線は、すべて北亀鉄道の親会社の大亀電鉄グループ会社が運行していた。北亀鉄道と競争関係にある交通機関は皆無であった。このため鉄道事業法の上限運賃制度は、競争のないニュータウン内では北亀鉄道の高額運賃を固定化するものとなっていた。競争のない市場でわざわざ価格を下げる企業は存在しない。競争のない環境では鉄道事業に限らず、消費者が競争による利益を享受することはできない。事業者も変化を嫌い、市場が活性化することもない。

 高速バスは2系統ある。1系統はニュータウン入口に最も近い他社線との乗換駅である新亀が谷駅からニュータウンセンター駅の間の各駅に停車しながら循環運行されている。もう1系統はニュータウンセンター駅から空港線の開業により新設された盛田湯川駅の間の各駅に停車しながら循環運行されている。

 盛田湯川駅はKR盛田線の乗換駅になっており、盛田線利用者の乗換客も多い。しかし、盛田空港線の新線部分が単線で輸送力に限りがあるため盛田湯川駅で高速バスを利用する乗客は多い。ニュータウンセンター駅まで乗らずに途中の北亀鉄道の駅で鉄道に再度乗り換える乗客も多い。

 高速バスの事業者は1系統2事業者で2系統で4事業者が事業を展開している。これは競争原理を導入するために採られた仕組みだ。事業者には沿線自治体から補助が出されている。補助対象はバスのリース代、車庫の賃借料、事務所建物の初期建設費(什器備品、内部造作を除く)、バス停(初期設置費のみ、メンテナンス費除く)だ。現在は1社につき3台分のリース代が補助されている。

 事業者は補助を受ける代わりにコアタイム(午前6時から10時までと午後4時から8時まで)の運行と一律150円以下の運賃が義務づけられている。しかし、実際には、需要に合わせてコアタイム以外も事業者は運行している。

 また、事業者は独自企画のバスも運行している。評判のいいのはショッピングバスの運行だ。事業者はスーパーやホームセンター、そして飲食店と提携して各店舗を循環するバスを運行している。こうしたバスは店側から会費がバス事業者に払われるのが普通だ。また、通常、利用者の利用促進のため病院、市役所等に停車する。

 この他に地元企業と契約して従業員用の通勤送迎バスの運行サービスも行っている。ただし、このサービスに利用されるバスのリース代は自治体からの補助対象外だ。バスは駅間と会員企業間を循環している。

 高速バスは単に競争原理の導入という意味だけでなく、鉄道が事故や故障で不通になったときの代替交通機関の役割も担っている。これまで大きな障害は生じていないが、振り替え輸送が過去に数回あったことを購太は覚えている。

 購太は高速バスの運行により交通選択肢が利用者に与えられたことが大きいと思っている。利用者が自分で交通機関を選んで利用できるということは移動の自由に不可欠だ。購太は平日は、鉄道を利用しており、週末は都心に出る以外はマイカーを利用している。しかし、老後はマイカーを手放すつもりだ。もし、鉄道の大幅値下げと高速バスの運行がなければ、転居という選択もあったかもしれない。

 ホームに電車が入って来る音で購太は、我に返り、缶コーヒーをあわてて飲み干して専用の回収箱に空き缶を投げ入れた。
つづく

Message#44 2011年1月30日(日)17時30分
From: 野生の風さん
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(空想その2)

 新星購太は、あの構想のことを思い出していた。大亀電鉄の担当者には言ってないことがあった。役所に「車庫使用料を払うくらいなら当社で公団線の譲渡を受けたい。」と言ったのは本当だが、取得資金をどうするかという一番大きな問題があった。自ら公団線の取得を望んでいる大亀電鉄がその取得資金を北亀鉄道に融資してくれる可能性は低い。

 自社で取得できない場合の案が新星購太にはあった。それは公団線から先の盛田空港までの新線の建設を担当する第3種鉄道事業会社盛田高速鉄道アクセスに公団線を譲渡するという案だ。この案であれば大亀鉄道がペーパーカンパニーの小亀鉄道を設立する必要もなく、公団線と盛田空港までの新線を1つの事業者が保有することになり、コスト的にも有利であり、盛田市を加えた7市の自治体が関与することになり、将来、開業する予定の空港線の運営を考えた場合も有利と考えられた。

 そして何よりのメリットは事業体の規模が大きくなるため公団線の買収費用の調達が楽になることが期待されることだ。現在のプランだと空港線の線路保有会社が北亀鉄道、小亀鉄道、盛田高速鉄道アクセス、盛田空港高速鉄道の4社になり、コスト高は否めない。役所の天下り会社は少ない方がいいに決まっている。まして、小亀鉄道はペーパーカンパニーだ。4社を3社にするのは難しいことではないはずだ。大亀電鉄としても公団線の取得資金の負担がなくなり、事業リスクも小さくなるのだから異論はないように思われる。

 しかし、この案は日の目を見ることはなかった。総務部への左遷後、社長にこの案を提案したが、社長は黙って購太の具申を聞いていた。最後までいいとも駄目だとも自分の意見を言わなかった。
 「鉄道事業のことは企画室長の方に任せて君は、これからは自分の将来のことを考えてくれ。仕事ばかりでなく、家庭のことも大切だよ。老後は奥さんと海外旅行でも行いったらどうだ。6年後に空港線が開業すれば盛田空港も近くなるしね。」

 購太は、やはりと思った。社長も所詮は元役人だ。自分の立場をよく理解しているようだ。購太は、缶コーヒーをすすりながらまたしても例のTVコマーシャルを思い出していた。購太が宇宙には自分の住んでいる惑星とそっくりの惑星が存在することを知るはずもなかった。なのに「どこの惑星も同じだ。」というコマーシャル中の登場人物の台詞が気に入っている。

Message#43 2011年1月22日(土)18時23分
From: 野生の風さん
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10年度「第14回日刊スポーツ・ドラマグランプリ(GP)」の秋ドラマ選考で「フリーター、家を買う。」(フジテレビ系)が作品賞1位、主演した二宮和也も主演男優トップとなったそうです。(これは事実です。)

 以前、このドラマをヒントに「フリーター、家を売る」なる架空ドラマのあらすじを書きました。今回は、川柳の変わりに「空想」もしくは「妄想」を投稿してみることにしました。すべてフィクションです。
 
(空想その1)

 地球から何十光年も離れた銀河系内に地球とそっくりのちっぽけな星が存在していた。そこには北総鉄道と同じような鉄道会社が存在し、新星購太は鉄道事業部門の責任者だった。会社名は北亀鉄道。

 京成電鉄に相似形の空港線を運行する会社は大亀電鉄。また、小亀鉄道は大亀電鉄の子会社であり、千葉ニュータウン鉄道とそくっり。小亀鉄道はニュータウン公団線の譲渡の受け皿会社として大亀鉄道が設立したペーパーカンパニーだ。

 ニュータウン線の事業譲渡前の大亀鉄道との間の線路使用条件の交渉場面のことを新星購太は思い出していた。

 「北亀鉄道さんもご存知と思いますが、国交省の方針で当社(大亀鉄道)が空港まで延伸される予定の高速鉄道の運行を拝命することになっており、貴社の路線を含めて一体的に運営していく予定です。線路使用条件はこれまでと同条件でニュータウン公団から事業譲渡を受けることで国交省との調整が進んでおり、ご了解願いたい。また、これまでニュータウン公団が無償で貸していた車両基地については、貴社とニュータウン公団で締結した覚書に基づき来年度から車庫使用料をお支払いいただく形になりますのでご了承願いたい。」

 購太は相手が一息つくのを待っておもむろに話し出した。
「大筋は役所の方からお聞きしていますが、役所からは線路使用条件契約等は民民契約だから最終的には当事者間で決めていただくことになるとお伺いしております。線路使用条件は当社の収益に極めて大きな影響がありますので当社(北亀鉄道)としても慎重にならざるを得ません。社長からも株主代表訴訟のリスクも考えられるので慎重にやってくれと注文を受けております。そのため忌憚のないところを申し上げさせていただきます。

 始めに線路使用料ですが、従来どおり運賃収入全額を線路使用料としてお支払するという条件のことです。当社はもともとは鉄道事業法の前の地方鉄道法に基づき鉄道事業者であったニュータウン公団から運行業務の委託を受けておりました。私どもが受託者として代理徴収していた運賃収入をニュータウン公団に戻し、ニュータウン公団からは業務委託手数料をいただいておりました。

 その後、地方鉄道法が廃止され、鉄道事業法に変わり、新法の下でニュータウン公団が第3種鉄道事業者となり、当社が第2種鉄道事業者になりました。しかし、ニュータウン公団が累積赤字を抱え、債務超過状態にあるため、特例的な経過措置として従来、代理徴収していた運賃収入を線路使用料として公団に払い、公団から受取っていた業務手数料と施設の維持管理費を負担金として当社が受取るという形になりました。

 今回は、貴社は負債は引き継がず、鉄道資産だけ譲渡を受けるとお聞きしております。県の方から資産を圧縮するための補助金が出ると聞いています。であれば、線路使用料については、運賃全額を使用料としてお支払するのではなく、適正な事業計画に基づいて算出された使用料であるべきだと当社は考えております。当社自体、多額の累積赤字を抱え、債務超過状態でありますから経費を極力抑え、早く債務超過を脱して利用者から高過ぎるといわれている運賃を引き下げていきたいと考えております。

 線路使用料は3年ごとに見直す形が双方にとって望ましいと思います。貴社提案の運賃全額をお支払した上に別途車両基地の使用料として車庫使用料をお支払するという提案は現状では到底受け入れられないものと考えております。

 人件費や維持費の実費を負担金としていただいたとしても運賃収入全額を線路使用料として払った上に車庫使用料を別途払うのであればその支払いのために自社所有の区間から上がる運賃収入を車庫使用料に充当することになります。公団線の区間は先程申し上げましたようにもともとは運行受託していただけであり、本来受託事業だけで利益が上がるのでなければ運行を受託する意味がありません。

 貴社が譲渡を受ける鉄道資産には、車両基地自体が含まれており、線路使用料とは別に車庫使用料を払わなければならない理屈が分からないということもございます。役所には、車庫使用料を払うくらいなら当社で公団線の譲渡を受けたいとも伝えてございます。」

 大亀電鉄の担当部長は、ニコニコしながら少し困ったような顔で
 「新星さんは厳しいですね。本日は、役所とのこれまでの経緯をお伝えするのが目的で線路使用条件の交渉にお伺いした訳ではございません。ただ、新星さんの個人的見解はお伺いしました。」

 購太は、社長からは使用条件の交渉で大亀電鉄の担当者が来るからよろしく頼むと言われていたが、そのことには敢えて触れなかった。その後は、当たり障りのない趣味のゴルフのスコアの話などをして相手の担当部長を丁重に玄関まで見送った。

 それからしばらくして購太は事業部長から総務部付きの部下のいない次長になった。

 異動前に社長室に呼ばれて、社長から
「いろいろあってねぇ。」
とだけお言葉があっただけだった。購太は何があったかは同僚の情報で知っていた。しかし、所詮使われの身である一介のサラリーマンに過ぎないことを自覚していたのでにこにこと笑って
「社長も大変ですね。お気遣いいただかなくても大丈夫です。」
と答えて後はまたしてもゴルフの雑談だ。どこの惑星も同じだ。おいしいのは缶コーヒーだけだ。(例のTVコマーシャルを思い出していた。)

Message#42 2011年1月3日(月)23時40分
From: 席亭さん
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テーマは、少し違いますが・・・・。

警笛の ひまがあったら ブレーキを

いや、車を走らせていて、時々クラクションを鳴らされることがあるでしょう。そのたびに思うのですが、あんなもの鳴らす余裕があるのなら、ブレーキをかけて、車を減速させるなり、ハンドルを切って、ともかく危険を避ける方が先決だろうに、と思う次第。
もしかすると、クラクションというのは、車に必要ないのでは?

Message#41 2011年1月2日(日)10時46分
From: 野生の風さん
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 長旅に 舟こぎながら 通過待ち

(余談)このコーナーで前に取り上げた「フリーター、家を買う」というドラマがたまたまこの川柳を書きながら8チャンネルに合わせたら、再放送していました。

Message#40 2010年12月27日(月)21時01分
From: 野生の風さん
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経世家 唯我独尊 客虚し

Message#39 2010年12月19日(日)22時40分
From: 野生の風さん
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上(カミ)の知恵 アク特稼ぎ ほくそ笑む

Message#38 2010年12月18日(土)23時52分
From: 野生の風さん
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成田まで 途中下車 お断り

Message#37 2010年12月18日(土)23時45分
From: 野生の風さん
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女々しいな もう聞き飽きた 言い訳は

Message#36 2010年12月18日(土)23時40分
From: 野生の風さん
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あたふたと 下手な芝居を 見透かされ

Message#35 2010年12月4日(土)01時11分
From: 野生の風さん
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金儲け 人のフンドシ 止められぬ

Message#34 2010年11月27日(土)18時38分
From: 野生の風さん
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お買い得 切符買うなら 韓国で

Message#33 2010年11月27日(土)18時37分
From: 野生の風さん
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成田まで 空気を運ぶ シティかな

Message#32 2010年11月27日(土)06時24分
From: 席亭さん
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親切に 線路を貸して 追い抜かれ

Message#31 2010年11月27日(土)00時39分
From: 野生の風さん
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誰のため 日々の足より 空の足

Message#30 2010年11月19日(金)23時02分
From: 野生の風さん
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合意書 中身を問えば 押し黙る

Message#29 2010年11月17日(水)09時52分
From: 席亭さん
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野生の風さんのメッセージ(#28)への返事

 野生の風さん、だいぶ「川柳脳」モードになってきましたね。どんどん数を作っているうちに、そのうち傑作も。素人の写真撮りと似ているかも。

 言葉遊び 言うは簡単 作るの大変

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