Best Wishes during these last days of autumn.

 温暖な気候に恵まれた千葉ニュータウンとその周辺では、11月の半ばから12月の上旬までが晩秋に当たる。一年の中でも最もカラフルな時期だ。

 ニュータウン周辺の紅葉は本格的な山地と比べるとスケールがちょっと小さいものの、谷津の斜面を覆う雑木林にコナラやケヤキ、コブシ、クヌギなどの落葉樹が集まって、里山ならでのプチ紅葉を演出してくれる。

 晩秋には木の稔りも色とりどりにオンパレード。気温が下がり、日が短くなると、生き物の賑わいが太陽光線をたっぷり浴びる南や西向きの斜面に集中する。光を好む低木やつる植物が森の縁で争うように絡み合って、豊かなパレットを生かして赤から黄色、紫、オレンジ、青までの実を飾る。鮮やかな実は野鳥などの目を引いて、種の散布に役に立つ。

晩秋の里をにぎわす赤とんぼ

 晩秋になると昆虫も明るい南向きの斜面沿いに集まる。なによりも目立つのは日本の稲作カントリーサイドを代表する赤とんぼの仲間。

 「赤とんぼ」というのは、特定の種のトンボを指すのでなく、たくさんの仲間の総称である。赤とんぼは全国で20種あるが、ニュータウン周辺にも、ナツアカネ、アキアカネ、ノシメトンボ、マイコアカネ、マユタテアカネなど6〜7種類が見られる。数的に最も多いのは、大型で羽の先端が茶色を浴びるノシメトンボだ。

 赤とんぼは秋の昆虫としてのイメージが強いが、じつは6月頃から飛んでいる。ただし、そのころは色が地味な黄色で殆ど人の目に留まらない。赤い色は「婚姻色」と言って、秋が深まるにつれてだんだん濃くなってくる。

 本当に鮮やかな真っ赤になるのはオスだけで、メスの色は少し茶色混じり。「おつながり」という2羽のトンボが繋がって飛んでいる姿もこの時期でよく見かけるが、これは繁殖中のおつがいで、前に飛んでいるのはオス。アカトンボは田んぼや用水路、ため池などに卵を産む。

 Bright scarlet meadow-hawk dragonflies are a sure sign of late autumn in the satoyama rice-paddy countryside.

 The Hokuso area is famous for peanuts. The farmers harvest the peanuts in late autumn. They dry the nuts in small piles called Bocchi, with straw caps. Sometimes these Bocchi come alive late at night. They dance and jump around the field.

【注解】
harvest 収穫する
dry 乾かす(ラッカセイを「ぼっち」と言う山に積み上げて藁帽子をかけて乾燥させる)
come alive late at night 深夜になるとぼっちが生き物に化けて、踊ったり飛び跳ねたりする。

稔りの秋  里山の植物(ケビンのイラスト)

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Best Wishes for Mid-autumn

そして、それにHAPPY HALLOWEEN!

 ぼくは幼いころから、この10月の季節が大好きだった。爽やかな秋風が吹きだし、われわれ子どもたちに特別なエネルギーを与えた。

 特に、10月31日にあたるハロウィン祭に対しての期待や興奮でテンションがドンドン高ぶった。月の半ばを過ぎると、村の農場を回って、ジャック・オ・ランタンを作るため、形と色の良いパンプキンを探した。作り方は簡単。中身を綺麗にくりぬき、怖い顔を刻み、内側から蝋燭で照らす。毎晩は家の前で飾る。

子どもたちが最もハッピーな季節

 このハロウィン直前の時期は子どもにとって最高だった。ちょっとした悪さをしても、いつもより大目に見てもらえるから。

 毎晩のように近所の子どもたちが集まって、夜遅くまで町をパトロールする。よその近所の子どもと出会うと、腐ったトマトや生玉子などを投げ合う。また、自分のパンプキンを守りながら、向こうのものを奪うチャーンスを伺う。

 このいたずら放題はハロウィンの夜にクライマックスを迎えた。子どもたちは仮想して、家を一軒一軒回って、トリック・オア・トリートを行った。これは「なにかの御馳走をくれないと酷い目に合うぞ!」と、一種の恐喝であった。

ぼくのアメリカの田舎で良く出会ったアライグマ。今はニュータウン周辺にも住みついている。 カラスウリはハロウィン・パンプキンのミニ版。パンプキンもウリ科の仲間。

とても古いハロウィンのルーツ

 現在のハロウィンはこのような民間風習に過ぎないが、実はハロウィンのルーツはとても古くて、キリスト教がヨーロッパに伝わる以前まで遡る。

 特に、フラーンスの北部からイギリス諸島にかけて分布したケルトという民族にとって、ハロウィンは土着の信仰や農業の暦の中で最も重要な祭でもあったと考えている。秋の収穫感謝祭と同時に、先祖様の魂が死者の国からこの世に戻って、現生と一緒に祝う。また、暦の上で新しい年の始まりでもあった。日本のお盆と秋祭、お正月を合体させた一大祭のような感じだった。

 ハロウィンの夜、先祖の霊魂が行き来できるように、この世とあの世の扉が開く。もちろん、おっかない魔物もその扉を通ってやってくる。幽霊、魔女、黒猫、コウモリなどハロウィンの怖いモチーフがこれに従来すると考えられ、また、怖い顔を刻んだジャック・オ・ランタンは家を守る魔除けともされている。

ドルイドは古代ケルト民のシャーマンとして、ハロウィンの祭りを指揮した。ぼくも、先祖がアイルランドやスコットランドから移民した、ケルト系アメリカ人だ。

   A long time ago a man named Jack lived in Ireland. He loved whiskey, but was too poor to buy any. One day the Devil offered to buy Jack’s soul. He gave Jack money and said he would come back ten years later to claim his soul.

   When the Devil came back, Jack tricked him into climbing an apple tree. Then he trapped him there by carving a cross in the trunk. When Jack died, his soul couldn’t go to Heaven. But the Devil wouldn’t let him into Hell either. The Devil gave Jack a lantern carved from a big turnip. Now Jack wanders here and there, carrying his Jack o’ Lantern. He often appears around Halloween.

ジャック・オ・ランタン(大きなカブをくり抜いたちょうちん・ハロウィンパンプキンの元型ともいわれる)

【注解】
Jack ジャック 男の名前(または平凡の男の代表)
Ireland  アイルランド 
poor  貧しい
Devil 魔王
buy Jack’s soul 魂を買うように提案する
claim 所有権を主張する
tricked だます
trapped 罠に捕え
carving a cross in the trunk 木の幹に十字架の形を刻む(魔王は十字架の前を通ることができない)
Heaven 天国
Hell 地獄
turnip  カブ
wander さまよう
here and there  あちこちに 
Jack o’ Lantern  ジャック・オ・ランタン(大きなカブをくり抜いたちょうちん・ハロウィンパンプキンの元型ともいわれる)

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Best wishes during this season of lingering heat

 ぼくはとにかくミステリーが大好き。子供のころから、シャーロック・ホームズやエルキュール・ポワロなどの名探偵シリーズをはじめ、推理小説をむさぼるように読んできた。

 日本に来てからも、テレビのサスペンス劇場にはまってしまった。2時間ドラマは話が面白くて分かりやすいし、日本の地方の文化や暮らしも紹介してくれる。ぼくにとって日本語と日本の文化を学ぶ一押しだった。「八つ墓村」など横溝正史作品の金田一耕助クラシック・ミステリーや、名探偵キャサリンシリーズ(かたせ梨乃主演)が特に絶品だった。今年も「都市伝説の女」(長澤まさみ主演)に完全に魅せられた。

 今の時期なら、ニュータウン周辺の自然界にもミステリーが楽しめる。

 犯罪現場は雑木林または森林公園。残された証拠は地面に散らばった小枝。小枝が全部、コナラまたはクヌギ、アカガシ、シラカシなど、ドングリの成る木の仲間ばかりで、小枝に葉っぱ2〜3枚とドングリ2〜3個がついている。小枝の根本を細かく調べると、まるで鋭い刃ものや剪定ばさみに切り落とされたように綺麗に切断されている。

これが、小枝切り落とし事件の真犯人

捜査開始 真犯人はどこに?

 まずは捜査本部を設ける。

 容疑者は人間、野鳥、昆虫などを想定できるが、問題は動機。真犯人は小枝を切り落とすことによってなにかを得するものに違いない。

 証拠を徹底的に調べると、その真犯人の像が浮かび上がってくる。大きな手掛かりになるのは、ドングリの殻斗(帽子)に見られる小さな穴。ドングリを切り開いてみると、穴の先に米粒半分の大きさの白い卵が見える。真犯人の仕業に間違えない。

 そして、張り込み捜査を開始すると、有力な容疑者が表れてくる。

 大きさ1センチほどの小さなゾウムシだ。名前はハイイロチョッキリ。口吻が細長くて、その先が鋸のように鋭い。この口吻こそ切り落とし事件の武器に違いない。推定すると、ハイイロチョッキリはこの口吻をドングリに差しこんで穴を開けて、ドングリの中に卵を産みつける。最後はドングリのついた小枝を切り落とすのだ。卵が孵化すると、幼虫はドングリの中身を食べて成長する。

 今回は残念ながら現行犯で逮捕することが出来なかったが、状況証拠は充分あり!これでハイイロチョッキリは有罪!

 自然界なら誰だって名探偵になれるぞ!

【証拠A】
地面に落とされたアカガシの小枝
【証拠B】小枝の根本・きれいに切断された
【証拠C】ドングリの帽子・穴が開けられた 
【証拠D】
ドングリの中・小さな白い卵1個 

   Ushiwakamaru was the son of a powerful Genji Clan warrior who was defeated by the Heike Clan. As a young boy he was sent to study at a temple on Mt. Kurama near Kyoto.

   One day Ushiwakamaru met some tengu in the forest. They taught him many secrets of sword fighting. Afterwards Ushiwakamaru ran away from the temple. He avenged his father’s death by defeating the Heike, and became Minamoto Yoshitsune, a famous swordsman and legendary folk hero.

 You can see a beautiful wood carving of Ushiwakamaru and the tengu at the Munakata Jinja Shrine in the Kiyodo area of Shiroi City.

[注解]
warrior 戦士   defeated 打ち破られたる   temple お寺   secrets of sword fighting 剣術の秘密   ran away 逃げ出した  avenged かたきを取った  swordsman 剣客   legendary folk hero 民間伝承のヒーロー

注:牛若丸と天狗(大天狗と烏天狗)の名場面を見事に描いた木彫りは白井市清戸の宗像神社に見られる。

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